すこやかこどもクリニック浮間

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すこやかこどもコラム

よくある質問

Q:マスクが売り切れて、とても心配です

A:
感染予防でマスクと同じか、それよりも大切なことがあります。
手洗いとマスク以外の咳エチケットです。

「感染予防」と聞くと、まずマスク姿の人が思い浮かびます。
そんな中で軒並みマスクが品切れになっていると、
無防備になってしまったような気がして、
不安になる気持ちはよくわかります。

ここでは、感染予防を大きく2つに分けて考えてみましょう。
一つは「感染症ををうつされないようにする対策」、
もう一つは「他の人にうつさないようにする対策」です。

この二つはどちらも非常に重要です。
「うつされないようにする対策」には限界があります。
いくら「うつされないようにする対策」を万全にしていても、
周りの人が「うつさないようにする対策」を疎かにしていると、
感染症が広がるのを食い止めることは難しくなります。

元気なときは「うつされないようにする」ことだけに目が向きがちになりますが、
いつ自分が「うつす側」に回ってしまうとも限りません。
それぞれがこれら二つを同時に意識してこそ、感染対策は成り立つのです。

マスクは「うつさないようにする」ものです

マスクの着用は「咳エチケット」というものに含まれ、
「うつされないようにする」ものではなく、
「うつさないようにする」ものです。

咳やくしゃみをしたり、話をしたりするときは、
唾がこまかい飛沫になって飛び散ります。
この飛沫を直接吸い込むと感染してしまう可能性が高くなりますが、
「咳エチケット」は飛沫が飛び散るのを
防ぐためにするものです。

咳やくしゃみで飛び散る飛沫は比較的大きいので、
普通のマスクでも十分にキャッチできるのです。

しかし、飛沫として出た後に
しばらく空気中を漂っているウイルスは
マスクに空いている穴よりもずっと小さいので、
マスクを簡単に通り抜けてしまいます。
ですので、マスクをしていても
「うつされないようにする」効果はほとんど期待できないのです。

※目の前で咳やくしゃみをされたときに
飛沫を直接吸い込まないようにする効果もあります。
その意味では「うつされないようにする」ものとも言えますが、
そうしたシチュエーションは日常生活ではさほどありませんので、
一般的には「うつさないようにする」ためのものとされます。

マスク以外の「咳エチケット」とは

「咳エチケット」とは咳が出る人に心がけていただきたい行動のことです。
マスク着用は咳エチケットに含まれますが、
咳エチケットはマスクだけではありません。

代表的な咳エチケットは、
「咳やくしゃみをするときに肘・脇を使う」ことです。
咳・くしゃみをするときに、両手で口をおおってしまうことがありますが、
これは感染を広げないようにするという観点からは望ましくありません。
病原体がそのまま掌に残りますので、
その手で触ったものにもいつまでも病原体が存在することになり、
それを触った別の人の手から感染がさらに広がってしまいます。

自分の肘や脇に顔を向けることで、
手を介した感染の拡大をある程度減らすことができます。

うつされないために手洗いを

それでは、病気を他からうつされないようにするには
どうするのがよいのでしょうか。

意外に思われるかもしれませんが、
最も有効なのは手洗い・手指の消毒とされています。

既に述べたとおり、
私たちの身の回りにあるものには、
感染した人の手を経由して
病原体が感染性のある状態で存在しています。

身の回りのものに触れずに
日常生活を送ることはほとんど不可能ですので、
私たちの手は知らないうちに
常に汚染されていると考えるべきです。
その汚染された手を無意識に口や鼻に持っていったとき、
感染が成立可能性が高くなります。

この感染経路を断ち切るのが
「手洗い」と「手指の消毒」です。
流水と石鹸による手洗いが最も有効ですが、
それが困難なときはアルコール製剤による消毒でも構いません。

コロナウイルスやインフルエンザウイルスは
「エンベロープ」という構造をもつウイルスで、
このタイプのウイルスに対してはアルコールによる消毒が有効です。

冬場は乾燥して手も乾燥しがちになってしまいますが、
うまく保湿剤などを使用しながら、
こまめな手洗い・手指消毒を行ってください。

マスクがなくても

これまで見てきたとおり、
マスクは数ある感染対策のなかの一つではありますが、
決して全てではありません。
むしろ主役は咳エチケットや手洗いであり、
マスクは脇役と言ってもおかしくない存在です。

マスクがないからといって、
必要以上に心配する必要はありません。

逆に、マスクをしているからといって
安心して他のことがおろそかになってしまう方が問題です。

マスクをしても手洗いを怠ってしまえば、
マスクをしていないときと大差ありません。
(ご自分が咳をたくさんしているのでない限り)

繰り返しますが、
マスク着用は感染予防のほんの一部分であり、
全てではありません。
マスク着用以外にもできることはたくさんあり、
そちらの方がむしろ重要な場面も多くあります。

手洗いなど可能な対策を
しっかり行っていきましょう。